IT人材不足の本質

「自社のIT人材が不足している」と相談を受けることは多いですが、よくよくお話を伺うと「必要なIT人材像」が定義されていない企業がほとんどです。採用を急ぐ前に、まずは「自社にとってどのような人材が必要なのか」を明確にすることが欠かせません

ポイント①:IT人材を定義する第一歩、目的を明確化。

企業がITを使って実現したいことはそれぞれ異なります。
例えば:

  • システム刷新によるコストダウン
  • 属人化からの脱却
  • データ活用による売上向上
  • AI導入による業務効率化

この目的を明確にしなければ、採用しても「期待した成果が出ない」というミスマッチが発生します。

ポイント②:必要なスキルとマインドセットをピックアップ。

アスナビスでは、企業ごとに「スキルマップ」を作成することを推奨しています。スキルマップに整理すべきは以下の2つです。

  1. スキル面
    • ITシステム導入のプロジェクトマネジメント能力
    • DX推進の上流工程(課題抽出・業務改革)を主導できる力
    • 生成AIやデータ分析の活用スキル
  2. マインド面
    • 他部門を巻き込み変革を推進するリーダーシップ
    • 不確実な領域で新しい正解をつくる開拓精神

この「スキル」と「マインドセット」の両方を明確にすることで、自社にとって本当に必要なIT人材像が浮かび上がります。

ポイント③:社内での育成戦略をもつ。

採用だけに頼るのではなく、若手社員をDXプロジェクトに参画させ、実践を通して育成する動きが増えています。これは単なる研修ではなく、現場課題を解決しながら人材を鍛える「実践型リスキリング」です。

また、生成AIやノーコードツールの普及により、専門的なプログラミング知識がなくても業務改革を推進できる環境が整いつつあります。こうした最新トレンドを取り入れた育成戦略を持つ企業こそが、持続的に競争優位を築けるでしょう。

IT人材不足は今後さらに深刻化します。しかし、課題は「人がいない」ことではなく「必要な人材像が曖昧」なことにある場合が多いのです。

企業がまず取り組むべきは、IT人材に求めるスキルとマインドを明確にすること。そしてその定義を基に、採用・育成・リスキリングを組み合わせた「デジタル人材戦略」を策定することです。


アスナビスでは、スキルマップ策定やIT人材育成プログラムを通じて、経営者が直面する「人材不足問題」を根本から解決するお手伝いをしています。ご興味のある方は、まず無料相談をご活用ください