ビジネス変革を実現するために、優良パートナーの選定は最重要事項

今やデジタルトランスフォーメーション(DX)によるビジネス変革は中堅・中小企業においても必須事項となり、多くの経営者の方が必要性を認識しています。

なぜ今、デジタル・トランスフォーメーション(DX)が注目されているのか?」のコラムでも記述しましたが、DXという言葉をご存知の経営者において、89.4%の方がDXへの取り組みを経営課題として捉えているとのアンケート結果も出ています。

しかしながら、中堅・中小企業様がDXによるビジネス変革を成し遂げるには、クリアすべき様々な障壁があります。

その中でも、高い効果を出すDXを推進できる人材の確保は極めて重要ですが、コロナ禍の中でも需給ギャップがあり、人材の採用コストも極めて高いため、DX人材の確保が困難である状況が続いています。

そのような状況を打破する、現実的な解決策が外部パートナー(委託業者)との連携によるビジネス変革の実現になります。

しかし、DXによる効果の高いビジネス変革を成し遂げるには、従来のアプリケーション開発より遥かに難易度が高く、ビジネス・技術面双方の深い理解と正しいプロジェクトマネジメントが必須となります。

外部パートナーの選定を誤ると、費用対効果の低い成果しか出なかったり、最悪の場合、成果物が全く運用されないという状況に陥ります。

実際に、Pactera Technologiesのレポートによると、企業の85%のAIプロジェクトは最終的に意図したような結果を事業にもたらしていないとの調査結果も出されています(※1)

高い効果を実現するDXパートナーのポイント

それでは、どのようなポイントに基づいてパートナーを選定すべきか、中堅・中小企業の立場に沿って解説したいと思います。

【高い効果を実現するDXパートナーの選定ポイント①】
ビジネス・技術の両面における深い理解を持ったパートナーを選定すること

先に述べたとおり、AIなどの先端技術を活用したDXが失敗に終わる例が相次いでいますが、それはひとえにビジネス面、或いは技術面、または双方の検討不足、実行力不足が原因のほとんどでしょう。

そして、さらに言えば、ビジネス面での検討、特に「自社のあるべき姿」を描けていないことが大きな問題であることが多いと思います。

これは特に技術を主体としてDXを提案する企業に多く見られ、「AIやIoTで何をするか」から入ってしまい、効果を最大限に発揮する「あるべき姿」を疎かにしてしまうことが多いのです。

問題の本質を見極め、さらには企業の新たな価値を創造できる魅力的な提案できるパートナー選定は重要な要素といえ、時には、「この案件はデジタル技術ではなく、ハードウェアを主体としたビジネス変革を実現すべきである」というような利己的ではない、客観的な提案をしてくれる、ビジネス面にも技術面にも深い理解を持ったパートナーを選定すべきでしょう。

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